漁師のエイトゲは嫁の素敵な母ちゃんと将来大物予定の息子
と地味だが幸せに暮らしていた。ある日素行の悪い戦士に目を
つけられ、嫌がらせを受けることになるのだが……
ちょっとした事件にちょっとした嫌がらせ。事件は母ちゃんの手に
よってちょっとした解決を迎える。母ちゃんには敵わない、世界共通
の普遍的なテーマを扱った一大叙事詩……ではなく気楽に読める
マヤ文明を題材にした釣りバカ〇誌風味の話です。
*絵を描いてくれた未羅さんのHPはリンクコーナーにあります。
というわけでマヤシリーズの第二弾です。前回が王族、国同士の戦いなど
を中心に書いたので、今回は一般の人々の話にしようかな、というのは前々から
考えていました。マヤについての本の中で漁をしている絵があったので、それじゃ
漁師の話で書いてみたらいいんじゃないかと話を考えることにしました。
一番困るのは王族などは石碑などで多くのことがわかってきてるのですが、一般人
は資料も少なく。壺の絵や、展示会などで見たデータしかなくどう書けばいいかで
迷ったりしました。展示会で見たコカの葉を入れる壺やエキセントリックフリント
はちょっと入れたいかなと思い、漁師の仕事の合間に噛む場面を入れたりしてます。
エキセントリックフリントは表紙の王女(前作6の空です)に持たせたりしました。
変わった形のナイフで儀式に使われたと考えられてるようです。
さらに困ったことは実際どんな魚が取れてるかわからない所。本の中に書いてある
絵は随分とデフォルメされていてどんな魚かも検討もつかず。中にはおたまじゃくし
みたいのもあったし。というわけでそこはノータッチで通しました。ほんとは資料探せば
あるのかもしれませんが。うーん当時の食生活などは興味はあるのですが。
果物とかもたぶんあったろうとは思うのですが、具体的にどんなものを食べていたか
までは調べられませんでした。良い資料見つかったらまた書いてみようかなと。
漁師のあだ名のエイトゲは実際エイのトゲを使って漁をしていたらしく、それを
展示会で見た覚えがあったので使わせてもらいました。
前作は戦争ものなのでかなり硬めの文章となってたので、今回はおきらくな感じに
しようかと思ってました。肝っ玉母ちゃん出てきて漁師という設定だったので書いた後
気付いたのですが釣りバカみたいな感じだなと。ああいう感じのものも書けるように
なれたらなぁというのもあったりしました。肩肘張らずに読める気楽なものというのは
短編とかにむいてそうな気もしますし。
前作とのからみも少し入れたいな、ということで戦士長なども出したりしてます。
読んでもらった人に言われたのですが、戦士長と母ちゃんの関係がよくわからなか
ったと言われ確かにそうかもと思ったりしてました。うーん、漁師視点をベースに
してたのでしょうがない所もあるかもしれませんが、わかりにくいのは反省点かなと。
ページ配分考えながら書いてはいるのですが、どうしても面白い表現とか入れたく
なったりで結局ページオーバーになってしまったり足りなくなったり。毎回そんな感じ
なのでもうちょいうまくなりたいなと。機織シーンは書いてる時は、傑作だ!天才だね!
と思ってたのですがよくよく考えるとあのシーン要らないかもと思ったり。
うーん、どうしても欲が出てしまうのが僕の悪い癖、なのかもしれない。
前作6の空ではエピソードなどかなりはしょってしまってるので、キャラがあまり深く
ならなかったかも知れず。別の形か何かで書いてみたいと思っています。
あるいは神話世界はまだ書いてないのでそれで書けたら書こうかなと。マヤシリーズ
として世界観が作っていけたらなぁと思っています。今回のような短編もネタができ
れば書いていきたいなと。ネタストックも増やしておかねば。
今回も前作と同じく未羅さんに絵をお願いしました。忙しい所作ってもらえて感謝。
マヤ文明は勉強不足な所もあるのでもう少し資料漁りなどしたいと思ってます。