ここに記すは偉大な神ケツアルコアトルの言葉。私、シパクトナール。
そしてオショモコが聞き、記録するものなり。
この一文から始まるマヤ・アステカの主神ケツアルコアトルの国造り創作神話。
マヤの神話やアステカの神話から組み合わせた創世記となっています。
マヤ神話ポポル・ヴフ、チラム・バラムの書などを参考にしています。
ケツアルコアトル創世記の表紙が2つなのは絵を頼もうと思ってたけど
期間が遅すぎたので後に作ったものがあるからです。未羅さんすまんかった。
さて、この話は創世神話と呼ばれるものです。神が世界を作る話ですが
マヤの神話は面白いのでそのまま読んだ方がいいのかもしれません。
ですが日本人が読むとわかりにくいものもたくさんあるので入門編としては
ちょっとハードかもしれません。
私はこの話で自分で神話をでっちあげることができるか?というのに挑戦してました。
もし自分で違和感なく作ることが出きるなら創作の上で武器になるかもと思ったからです。
マヤの世界は離れてたり古かったりするので資料を読んでもわからないことがたくさんです。
それを埋めるのは想像しかないのですが、よりリアリティのあるものが作れるように
なるには自分で作れるようでないとダメかなと。素材がマニアックなので適当でも良い
のかもしれませんが、一応こだわってみました。
当時書く前に読んだのはコーランでした。神の言葉を預言者聞き伝えると言う手法
があったので、もしマヤでこの手法が取られてたらこうなるだろうな、というのを
想定して書かれています。
この話がとても苦労したのは難解なテキストでした。ポポル・ヴフはまだ話の流れなど
があるので読めるのですが。神官達の秘術的なものを扱ったチラム・バラムの書は
本当に難解でした。この話を書くのに苦労したというのもこの本が理解して読みにくい
というのがありました。ここに載ってた単語を決めセリフ的に使わせてもらったりしました。
内容自体はマヤとアステカの折衷の神話で、途中自分で創作した部分を混ぜてるような
感じです。違和感なくマヤ的、アステカ的な神話を作ることを目的としてたので、創作と
しては弱いのかもしれません。大胆な自分的解釈の神話とかもできるようになれればなと。
テキスト量的にはそれほどでもありません。12ページくらいだったかな?ですが書いてきた
ものの中では一番苦労してるように思います。あまり報われてないのかもしれませんが。
この創作神話は当時の神官達だったらこう作るだろうな?という予想しながら作ってる
というのもあります。当たり前ですが世界にある神話などは当時の知識人の手によって
磨かれてきたものだったりします。
この神話を背骨にしてまた新たな話が書ければなと思ってました。色々使える設定を考えて
おけば後々使えるかなと。部品的な話となるかもしれませんがそういうのも結構面白い
のではないかなと思います。
ポポル・ヴフに関してはそのまま流用してる所があります。パクリと言われてしまうだろか。
豊かな擬音は滑稽で面白いと思います。ホリホリフキフキとか日本人ではでない発想かも
知れず。学者ではないので限界はありますが、できるだけ情報は仕入れておきたいものです。
アステカに関しては未羅さんの方が詳しいかも知れず。私自身は神話事典の中でちょこっと
説明があるものだけしか知りません。こちらも奥が深そうなんですがこれから頑張ろうと
思います。色々読んでると意外と関係が深かったようなので。マヤの歴史は複雑なので
いまだによくわかってない部分が多いです。
マヤ神話ベースなのにタイトルはアステカのケツアルコアトルなのはそちらの方が有名
なような気が個人的にしたからです。マヤでの呼び名はククルカンと言います。
ケツァルは鳥、羽毛の部分でコアトルが蛇をあらわします。同様にマヤでの呼び名の
ククルカンはククルが鳥、羽毛の部分でカンが蛇をあらわします。
この神は同名の人物もいたりするのでちょっとややこしかったり。
水底に沈むケツアルコアトルという図は私がリクエストして頼んだものでした。
蛇は水とも関わりが深いのは世界で共通してたりします。世界が創生されるという
話は世界中にありますが、その土地その土地ならではの特徴があったりすると思います。
日本神話の国生みとかも独特ですね。そういう昔の人々が考えた話というのは想像力が
刺激され面白いものを生み出す源泉になってるような気がします。